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2019.11.08 Friday

芸術監督のショートエッセイ 石神の丘から vol.122

美術館で毎月発行している小さな情報誌
「石神の丘美術館通信ishibi《いしび》」にて連載中の、
芸術監督・斎藤純のショートエッセイをご紹介します。


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石神の丘美術館芸術監督・斎藤純のショートエッセイ
「石神の丘から vol.122」


 

岩手町が「ホッケーの町」として全国的に有名なように、アイルランドもホッケーが盛んな国だと知人から聞きました。

アイルランドといえばラグビーが強くて、ワールドカップ・ジャパンでもベスト8という成績でした。

アイルランドにはホッケーとよく似たハーリングという伝統競技がありますから、それでホッケーも盛んなのかもしれません。

 

私は若いころからアイルランドに興味を持ってきました。

というのも、アイルランドは岩手とよく似ているからです。

 

まず、アイルランドは文学の国です。

オスカー・ワイルド(「幸福の王子」をぜひお読みください)、イェイツ(イェイツ編『ケルト妖精物語』は日本のいわば『遠野物語』です)、スウィフト(『ガリバー旅行記』の作者ですね)、ジョージ・オーウェル、バーナード・ショーなどたくさんの文学者を輩出しています。

イギリス出身と私が思っていた作家のほとんどが実はアイルランド人なのです。

岩手は作家が多いことで有名です。

石川啄木、宮澤賢治、金田一京助、野村胡堂、鈴木彦次郎、森荘已池、常盤新平、三好京三、中津文彦、高橋克彦、久美沙織、大村友貴美…とキリがありません。

 

ジョン・F・ケネディもアイルランド系でした。

20世紀半ばのアメリカ社会で、WASP(ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)以外のものが大統領になるということは天地がひっくり返るような衝撃だったようです(ケネディはカトリック)。

そんなケネディに私は「平民宰相」と呼ばれた原敬を重ねてしまいます。

 

アイルランドは伝説と現実が入り交じっているところなので、今も妖精がそこらをウロついているといいます。

これは『遠野物語』に重なります。

また、アイルランドには古代ヨーロッパの幻の民ケルト人の文化が残っています。

これも蝦夷(さらには縄文)の息吹が濃密な岩手と重なるような気がします。

 

ちょっと脱線すると、アイルランド出身のミュージシャンというとエンヤやチーフタンズ、U2がすぐに思い浮かびます。

ビートルズ・ファンはポール・マッカートニー、ジョン・レノン、リンゴ・スターがアイルランド系であることをご存じでしょう。

ブルースギターが好きな私にとってはロリー・ギャラガーとゲイリー・ムーアが生まれた国として記憶しています。

 

映画ファンならまっさきに名匠ジョン・フォード監督の名を挙げるでしょう。

『スターウォーズ』のリーアム・リーソンも『ジュラシックパーク』のサム・ニールもアイルランド出身です。

 

というわけで、アイルランドはホッケーが盛んだという話題から、連想と空想の羽を広げてみました。


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